遺族として

忌服とは

身内の死に際して身を慎むこと
本来、肉親や親戚の死に際し、一定期間自宅にこもって身を慎み、故人の霊に仕えること。
死を穢れとして忌み憚らったことから「忌」、喪にこもることを指して「服」といいます。
「忌中」「喪中」は忌服の期間のことを指します。

忌服期間にしてはいけないこと

結婚式などのめでたい席に臨むことや、神社に参拝することなどを控えることが一般的。
喪中に年を越す場合は、しめ縄や門松、鏡餅なども飾り付けやおせち料理でも振る舞い、
年始の挨拶回りや年賀状なども控えることが一般的です。
状況を含めて、やむを得ない場合ももちろんあります。そのような場合は、寺院に相談しましょう。

喪中はがき

死亡通知の一種です。
喪中に新年を迎えた場合は、年賀状を出さないため、お相手が年賀状の準備を始める11月~12月の
初めに送ることが一般的です。出すのが遅くなってしまった場合は、松の内(1月7日)が明けてから
寒中見舞いはがきを出しましょう。誰の喪に服しているかは必ず書き入れましょう。

近親者の死亡を後日知った場合

遠方にいる近親者が死亡したことを後になって聞いた場合は、「聞き喪」といいます。
その日から忌服期間に数えるようにしましょう。
葬儀後に訃報を知った場合は、お悔やみの手紙や香典を送るようにしましょう。
遠方でない場合は、直接弔問に伺いますが、ご遺族の都合もあるので急な訪問は避けましょう。
まずは、お電話などでお悔やみを伝えることがマナーとなります。

忌明けにすること

四十九日を明けることを「忌明け」といいます。神式の場合は五十日祭をこの日にあてます。
キリスト教では、忌明けといったものはありません。
このタイミングで、香典返しと共に忌明けの挨拶状を送ることが一般的です。
なお、葬儀の際に神棚に貼った白紙(神棚封じ)も忌が明ければ取り外します。
そして、それまでご遺骨と共に安置をしていたは、白木の仮位牌は宗派にもよりますが、
塗りの本位牌へとうつし、仏壇へと納めます。

日常でのご供養について

まずは、佛前では基本的に手を合わせる「合掌」になります。
これまでの感謝の想いを合わせる両手に託し、それぞれの心で感謝を伝えます。
形式は宗旨や宗派によって異なるため、まずは目を閉じ、自分自身の気持ちにこだわりましょう。

基本的なご供養の仕方

手に数珠や念珠をかけて、合掌、礼拝となります。各宗旨、宗派で定められた称名やお題目、真言を唱えます。可能な方はその後、お経を読みます。

お供え物について

お供えとは、本尊や故人に、捧げる供養物のことをいいます。
お供え物の基本は「香」「花」「灯明」「浄水」「飲食」の5つです。これを「五供」といいます。

線香のあげ方

線香の本数を何本にするか。一度は悩まれたことがあるのではないでしょうか。
基本的に焼香の場合と同じように考えていただければよいでしょう。
天台宗や真言宗は、仏・法・僧に捧げるという意味で焼香は3回。
ですから、同じように線香の3本です。
浄土真宗では、線香を横に寝かせること(寝線香)がしきたりとなっています。

焼香について

宗派 ご焼香の回数
浄土真宗本願寺派 1回(押しいただかない)
真宗大谷派 2回(押しいただかない)
真宗高田派 3回(押しいただかない)
日蓮宗 押しいただいて1回または3回
浄土宗 押しいただいて1回~3回
真言宗 押しいただいて3回
日蓮正宗 押しいただいて3回
臨済宗 押しいただいて1回
曹洞宗 2回(1回目は額に押しいただく、2回目は押しいただかない)
天台宗 回数は特に定めない